・気に入った点
いつも通りになんてずっとは生きられないと思わされた作品でした。
心を殺さないと死ぬ世界だと分かっていても自分の本心を騙しながら生きるのは辛い事なんですね。
だからこそ今までの自分を変えようとする為に命まで懸けるニックスが魅力的に見えます。
彼自身の背景は良く分からないままなんですがセドリックよりもこの世界で生きている分大人の感性を持っている感じですね。
そんな彼もセドリックの死人を想う考えに共感したからこそ全力で生きさせようとしたんじゃないかなと思いました。
互いに互いをいい方向に導く関係いいですね。
しかし前作に比べると謎肉の浸食が尋常じゃないですね。
画面外である筈のアイテム欄にまで触手が伸びてるし。しかもあれ食べられるんですか。
味に関しては香辛料を大量に使えば何とかとしか言ってませんでしたが気になりますね。
前作主人公が飲んでいた謎の薬についても判明しましたね。
妻子や肉塊が違う光景に見えてたのはホルシネイトの副作用だったのか。
まああんな化け物に食われない様になる薬なら幻覚ぐらい見えててもしょうがないかも。
妻子の遺言に従い肉体を消費しながら生きる生活はかなり精神にダメージが来そうなので薬の効果に逃げるのもしょうがないですね。
しかしそれからも弔いという遺言を繰り返して自分の人生から目を背け続けた結果があの終わり方でしょうか。
死者を想うのは人間性を守る上で大事だけどそれで死んでたら元も子もないぜ。
肉塊になった方のセドリックは未来永劫妻子の弔いから離れる事なく生き続けるんでしょうね。
その分トゥルーENDの話が希望があって燃えます。
生きる事が怖いから弔いという日常に逃げ続けていた男がそれでも生きたいという自分の願望に気付いて変わるのは熱い展開でした。
最後のリナが襲われた時に誰も撃てなかった銃で助ける事が今までのセドリックでは出来なかったと思うのでそこで今までの彼と決別出来たのかな。
妻子の事も忘れていないけど1日でも長く弔いを続ける為にまずは生きる事にした彼。
明日はどうなるか分からないけどいつも通り生きる為に足掻くんですね。
おまけ部屋でトゥルーのその後も描かれていて満足。
あの空を飛んでる謎肉は元飛行機のシェルターだったのか。
だからセドリックには飛行機に見えていたんだな。
しかし人間が白い鳥に見える薬ってかなりヤバそう。こんなご時世だからしょうがないけどね。
世界がこんなにくにくしい化け物まみれになった理由は不明ですがあくまで舞台背景の一つだからそこは謎のままの方がいいのかも。
SCP財団みたいのが収容に失敗したのかもとか想像出来ますし。
無機物にまで寄生して繁殖するとかヤバ過ぎる習性の怪物ですがそんな奴らすら食料にする人間の強かさよ。
例え何があっても人間はいつも通りの日常を生きていこうとする強さがあるんだなあ。
後無口だけど愛情深い男と軽そうに見えて人情溢れる男の組み合わせいいですね、とても。
・エンディング
ノーマルENDはセドリックが肉塊になるエンディング。
自分が墓石になってどうする。
あの後はニックスが4人の弔いを続けるのかもしれない。
トゥルーENDはセドリックが集落の一員になるエンディング。
世間知らずの愛妻家教師が仲間になった!
あの斧メインウェポンになっていたのを見て笑った。