フリーゲーム感想その1 「真昼の暗黒」

ゲーム紹介

血で血を洗うノベルゲーム

姉と二人で団地に暮らす小学生・昼間ミサ。
しかし、ある日突然姉が大量の血痕を残して失踪してしまう。
ミサの前に現れた事件の謎多き担当カウンセラー・暮方計を巻き込み、事件は否応無しに泥沼にはまってゆく。
果たして主人公は姉を連れ去った犯人を見つけ出すことができるのか？（引用）

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プレイ時間

7時間

特徴

Summertimeさんのノベルゲーム。Windows98の様な画面が特徴的。真昼の暗黒というゲームをプレイしていく事でこのゲームの元になった事件を追体験していく内容になっている。一人称視点だと小学生のミサ編、三人称視点だとカウンセラーの計編になり違った見方で過去を見る事が出来る。

感想

自分はクリアまで6時間かかりました。基本一本道なのとミサと第三者視点で話の内容がガラリと変わる事やエピソードを読み終えると資料が解放されていき新たな真実が明らかになるので読み応えがありました。

途中で時間が飛び小学生から大人になったミサと第三者。そして事件の真実。ミサは果たしてどう犯人と向き合うのか。犯人の正体は一体。謎が謎を呼ぶ展開になっています。

作者様のboothには設定資料集もありますので、気になった方はそちらもチェックすると真実に近づけるんじゃないかと感じました。買うだけの価値はあると思います。

ネタバレあり

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良いご主人に恵まれなかったマゾヒストは可愛そうって話でしたね。

第三者こと計はエピソード内容を信じる限りうたげを殺して屍姦プレイを楽しみながらポイ捨てするサイコパスなんですけど、所々抜けてる所があったり（うたげを誘拐する時に血痕を残すは車を見られてるわ死体放棄の時にもバレバレだわ）するんですけど本質がどうしようも無くマゾヒストだからと解釈すれば納得できるんですよね。

隠してるつもりでも誰がにバレそうになるギリギリを無意識に攻めてしまう感じが人間的だと感じました。

後屈辱的な事をされて恥ずかしいけどそれに興奮している事実を受け入れてしまうマゾは可愛いので、そういう描写が多かったのもよかったです。とても。

ミサもエピソード内容を信じるなら実は死んだと感じても悲しいと感じなかった姉と友人が殺された挙句犯人に引き取って貰う事になった結果、精神分裂や鬱病になったりと哀れなヒロインに見えます。

その割には計を警察に突き出すのを戸惑ったりチャンスが来てもどうすれば良いか分からない辺りが共依存みたいになってますね。

自分は互いが互いを必要としてる関係が好みなのでエピソード9は最高だと感じました。ミサが嫌々やってる様に見えてノリノリなのが良いですね。手加減を間違えなければ長続きしそうですし。今まではミサからやっていた口移しを最後は計からやるのもエモいですね。

ただ他の方もレビューで書いてある通りエピソードの内容と資料で矛盾が発生するんですよね。13年前の事件の犯人の年齢や父親のFacebookの書き込みが死んだ後だったり。

それもリカバリファイルが乗ってるホームページを見て納得です。ミサの手記を元に他人が書いたゲームなら矛盾があってもおかしくないですからね。ミサが分からない所や隠したい事は想像で書いているので資料と食い違っていてもしょうがないですし。

それだと一体何が真実なのかと言う話ですが、自分としてはエピソード9からEND1になって1/18.mp3の流れかなと思いました。

割れ鍋に綴じ蓋であると理解した2人が偽装した手記だけ残して今でも仲良く逃避行を続けていると解釈しました。

自分の願望ではありますけどこれがエンディングの中ではマシな方かと思いますしそれならホームページの行方不明になっていると言う文章にも矛盾しませんから。

計とミサ。犯人と遺族。間にあるのは愛じゃ無くてもっと歪んでる何かなんでしょうけどどうか末永く一緒にいて欲しいと思う。そんな作品でした。

後ふりーむ版でプレイしてたので消されたCGが気になりました。全裸のリスカミサが許されたのに消されたCGとは一体？気になりますのでその内ノベル版でもプレイするかもです。